じつはぜんぜん違う。タキシードとスーツ


タキシード最大の特徴。「ブラック・タイ」って?

突然ですが、タキシードを思い浮かべてみてください。

黒くて。丈が長くて。でも、あれ? 黒じゃないのもあったな。ネクタイってどんなのだっけ? ベストは着ていたかな。ビジネススーツとどこが違うんだろう。
意外と知らないタキシードのカタチや特徴。

今回のテーマは、ベーシックなタキシードの特徴についてです。
あくまで「ベーシック」ですので、着こなしや色の合わせ方は自由自在。あまり囚われすぎないでくださいね。

タキシード最大の特徴。それはズバリ「ブラック・タイ」です。つまり「黒い蝶ネクタイ」を着用することなんです。

反対に、タキシードと同じ夜間用礼服である燕尾服(テールコート)は、ホワイト・タイ。白い蝶ネクタイを着用します。

そのため、シャツは必然的に蝶ネクタイがしやすい「ウイング・カラーシャツ」が選ばれていました。アメリカで大流行したヒダヒダのついた白シャツ、「ヒダ胸シャツ」もアリですね。

この時点で、もうずいぶんとビジネススーツとは異なりますね。

 

襟にも注目。夜にも映えるタキシードの襟もと

上着は黒もしくは濃紺で、シングルブレストか、ダブルブレスト。
ちなみに、上着のボタンがタテ1列に並んでいるのが、シングルブレスト。タテに2列並んでいるのがダブルブレストです。

襟(えり)には、ちょっとした光沢の生地が貼られています。
さすが夜間用の礼服だけあって、暗いなかでもわずかな灯りで、顔が映えて見えるように工夫されていたようです。
この光沢ある襟は、拝絹(はいけん)と呼ばれています。同じく夜間用礼服の燕尾服にも、拝絹があしらわれています。

襟のカタチは、ピークドラペルか、ショールカラー。
ピンと上に向かって尖っている襟が、ピークドラペル。品格にくわえて、ドレッシーさもあり、グッと華やかになります。
ショールカラーは、そのカタチから別名、へちま襟とも呼ばれています。こちらはフォーマルな印象が高まって、エレガントに見せることができます。

実際に試着してみると、その印象の違いが楽しめます。フォーマルななかにも、しっかりと遊び心が入っているんです。

 

ベーシックなタキシードには欠かせない、カマーバンドって?

スラックス(ズボン)にも特徴があります。百年以上もまえの西洋人たちのオシャレ心が表れている、脇に入った1本の側章(そくしょう)。

そして、忘れちゃいけないアイテムが、カマーバンドです。
お腹に巻く、まさに腹巻のようなアイテム。ベストの代わりというと、わかりやすいかもしれません。
昔はポケットの役割があり、チケットをちょいと挟むことができました。その姿、仕草がまたカッコいいんです。
色は蝶ネクタイと合わせるのが、ベター。セットになっているものもあります。つまりブラック・タイのタキシードでは、黒のカマーバンドが多いですね。

いかがだったでしょうか。

くり返しになりますが、あくまで「ベーシック」なタキシードの紹介です。この基本を軽く押さえておいて、自分なりの着こなしを見つけてください。